腹膜透析(CAPD:Continuous Ambulatory Peritoneal Dilaysis)は、透析療法の1つです。 腹膜を透析膜として利用する人工透析の一方法で、腹膜灌流(かんりゅう)ともいいます。 殺菌した透析液を腹腔(ふくくう)内に注入し、患者の体内から過剰の水とタンパク質代謝の結果生じた 窒素含有性老廃物を腹膜を通して除去し、血漿(けっしょう)の酸・塩基平衡と電解質濃度を改善させ 腎(じん)不全に対する治療法です。 自宅や会社で透析ができ、社会復帰が比較的容易で維持透析患者さんの4%前後の人が 腹膜透析を行っています。
腹腔内にチューブ(カテーテル)を留置し、そのチューブを通じて透析液を 注入し、一定時間おいてから排液します。 この透析液の注入や排液は落差を利用して行われます。 時間は注入に7~10分、排液に10~15分ぐらいかかります。
析液を出し入れする専用カテーテルをお腹に埋め込む手術が必要です。 カテーテルのほとんどはお腹の中で、体の外に出ているカテーテル部分はわずかですが、 一度埋め込まれたカテーテルは、半永久的に使用しますので、 患者さん自身でカテーテルの皮膚出口部の消毒を毎日行ない清潔を保ち感染症を防ぐ必要があります。 カテーテルを使用して透析液を腹腔から出し、新しい透析液を入れることを「バッグ交換」といいます。 通常CAPDにおいては、1日4回のバッグ交換を行ないます。 カテーテルは体内に直接繋がっていますので、バッグ交換時に不潔操作を行なうと腹膜炎を起こします。 確実なバッグ交換手技の習得と十分な交換時の注意が必要です。 ※CAPDとは、 8時間ごとに24時間連続してバッグ交換を行ないます。 ※APDとは 夜間眠っている間に、専用の装置が自動的にバッグの交換を行ないます。
・連続した透析のため、 体液や血圧の変動が少なく心臓をはじめとするからだへ の負担が血液透析に比較して軽いと考えられています。 ・透析液にカリウムが含まれていないため、 食事制限の上で生ものの制限が比較的に緩和されています。 ・「バッグ交換」は、自宅や会社、学校といった医療施設以外で行なうことが可能 です。このため、慈雨油土の高い生活が可能で、社会復帰が容易です。 ・透析のために特別な設備が不要で、在宅ので治療も行なえます。 ・血液透析に比べ、透析を始めた後の腎機能が長く保たれます。
・腹膜透析を行なうための専用チューブ(カテーテル)は腹腔と直接つながっていま す。バッグ交換の際に不潔な操作を行なったり、カテーテルの出口部の手入れを 怠ると腹膜炎やカテーテル周囲の感染症を起こします。 ・カテーテルがお腹から挿入されているため、入浴やシャワー、水泳の際には挿入 部分が濡れないようにカバーする必要があります。 ・1回のバック交換で腹腔に1500~2000mlの透析液を注入します。 このため、お腹の膨らんだ感じや腰痛、時にお腹が膨れたことによって 食事量が一時的に減る事があります。 ・透析膜として使用している腹膜は、5~7年経過すると透析膜としての機能が著しく 低下します。また、長期間腹膜透析を行なった患者さんで中止後に被嚢性腹膜硬 化症を発症する(1%)ことがあります。
①カテーテル挿入手術の為に入院します。 ②手術前からバッグ交換の講習を受けます。 ③手術後、自分でバッグ交換が出来るまで練習します。 ・・・・・・・・(腹膜透析を開始)・・・・・・・・ ④カテーテル出口部のケアと入浴(シャワー浴)のカバー装着が自分で 出来るように練習します。 ⑤自宅への透析液配送の手続きをします。 ⑥退院後の自己管理の為の講習を受けます。 ⑦退院後の初回外来を確認して退院します。 ・・・・・・・・(入院期間は約2~3週間)・・・・・・・・ ⑧月1~2回の外来通院となります。
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